10月 12 2008

京都の自転車考 その2

Published by at 23:17:10 under 救急

京都の自転車乗りは学生が多いせいかマナーが悪すぎます。

前回と重複しますが、

(1)車道の右側を逆送する

・・・基本的に自転車も軽「車両」なので車道の左側端を走ることになっています。

【罰則】3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金/2万円以下の罰金又は科料

(2)歩道を我が物顔にベルを鳴らしながらすり抜けていこうとする

・・・そもそも自転車は原則的に車道を走るべきで、歩道を走らざるを得ないやむをえない事情がある場合のみ走ってもかまわないことになっているのです。歩行者の通行を妨げるような場合は一時停止しなければなりません。ベルで歩行者を威嚇するなどもってのほかではないでしょうか。それから、歩行者をよけるときは車道側を走ることになっています。知らない人が多すぎますね。

【罰則】2万円以下の罰金又は科料

(3)傘をさしたまま自転車に乗る

・・・片手運転は危ないし、傘で他の人の視界をさえぎることにもなり、たいへん迷惑です。

(4)ノーブレーキピストバイクを乗っている

・・・ブレーキのついていない自転車。見た目がスマートでかっこいいせいか、最近ちょくちょく見かけます。日本の公道ではブレーキのついていない自転車は禁じられているのでこれは明らかに法律違反です。乗っている本人が勝手に事故にあうのはかまいませんが、巻き込まれたら目も当てられませんね。

(5)二人乗り

・・・子どもを乗せて走る場合はまあ許されているようですが、実際はたいへん危険なのでお勧めできません。外科外来をしていると、後ろの荷台(シートを装着していても起こりえます)に乗っておいた子どもが落ちたとか足をスポークに巻き込まれたなどという外傷が多いからです。

頭を打ったのでCTをとって下さいとよく頼まれます。止めていた自転車から落ちることもよくあります。大人の自転車の座席の高さはかなり高いので後部座席から落ちて頭部を打撲したとすればそこそこのダメージを受けたと考えられます。

また、後輪のスポークに巻き込まれた傷は踵部分に生じ、アキレス腱や骨が露出するなどかなり重症であることが多いです。治癒するにも時間がかかります。「スポーク外傷」とわざわざ名前があるほどです。

(湿潤療法だと比較的治りが早いと思います・・・それでもひと月くらいか?夏井先生のHPで紹介されています

最近目撃した中ですごいと思ったのは赤ちゃんをおんぶして自転車に乗っていたお母さん。首がすわるかすわらないかといった月齢で、少なくとも座席に座らせられないからおぶっていたのだと思います・・・さらにすごいのは明らかに首がすわる前の乳児をスリングで抱っこして左手で抱えながら片手運転していたお母さん。移動手段が自転車しかないのか・・・それにしてもきわめて危険なので怖くて見ていられませんでした。赤ちゃんが大事ならやめていただきたいです。

もちろん成人が二人乗りしているなんていうのは言語道断です。

6歳未満の子供を乗せるなどの場合を除いて、原則として禁止されています。
【罰則】2万円以下の罰金又は科料

(6)子どもをヘルメットなしで乗せている親

・・・頭部を保護することは重要です。私でさえかぶっています。また、ヘルメットはサイズが合わないと効果が減ってしまいます。子どもは頭が成長するのでサイズを合わせるのはたいへんだと思いますが、そこは必要経費です。また、せっかくかぶらせるならあごひもをきちんと締めてきちんと固定させておきましょう。

(6)無灯火

昔、ライトをつけても明るくないから意味がないなどと言っていた人がいましたが、ライトをつけるのは自分の視野を確保するためではなく、対向車(あるいは人)から見えやすくするためと考えるべきです。なお、後部にも尾灯または反射器をつけることになっています。

【罰則】5万円以下の罰金

(7)飲酒運転

・・・私としてはありえないと思うのですが、結構いますね。飲みに行くときは自転車を置いていくか、押して歩いて帰るべきです。

【罰則】5年以下の懲役又は100万円以下の罰金(酒に酔った状態で運転した場合)となっております。

大学生には入学時に自転車講習会を義務付けて必須単位にしたらよいと思います。

しかし、そもそも、なぜこんなことが「医師」の会と関係あるのか?

平成19年に自転車が(第1・第2)当事者となった事故のうち、自転車側に法令違反があった割合は68.0%であり、死亡事故では、77.5%と更に高くなっています。

つまり、交通規則を守らない人は外科系の救急外来で我々と遭遇する可能性が高くなるということです。また、ルール違反の本人が事故にあうのはともかく、そういう人のせいで事故に巻き込まれる人が気の毒でなりません。

(参考)

平成20年6月1日までの道路交通法では、自転車は道路標識等により通行することができるとされている歩道を通行することができるとされていました。
この場合、道路標識等により通行すべき部分が指定されているときはその指定された部分を、指定されていない場合は、歩道の中央から車道寄りの部分を徐行しながら通行しなければなりません。
また、歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければなりません。

(道路交通法第63条の4)
 

平成20年6月1日より道路交通法及び同施行令の一部が改正され、施行されました。

新たに次のような場合にも歩道を自転車で通行することができるようになりました。                                   

○ 児童(6歳以上13歳未満)や幼児(6歳未満)が運転する場合                                             ○ 70歳以上の者が運転する場合                                                                        ○ 安全に車道を通行することに支障を生じる程度の身体の障害を持つ者が運転する場合
○ 車道等の状況に照らして自転車の通行の安全を確保するため、歩道を通行することがやむを得ないと認められる場合。
ただし、警察官等が歩行者の安全を確保するために必要があると認めて歩道を通行してはならない旨を指示したときは歩道を通行することはできません。

(道路交通法第63条の4第1項第2号に並びに道路交通法施行令第26号)

車道内で道路標識等により自転車の通行すべき部分が指定されているときの通行方法について一部変更がなされました。
歩道内は徐行しながら通行しなければなりませんが、歩行者がいないときは、歩道の状況に応じた安全な速度と方法で通行することができます。

(道路交通法第63条の4第2項)

歩道内に自転車の通行すべき部分が指定されている場合、歩行者はこの部分をできるだけ避けて通行するように努めなければなりません。

(道路交通法第10条第3項)

児童(6歳以上13歳未満)や幼児(6歳未満)が運転する場合、その保護者は乗車用ヘルメットをかぶらせるように努めなければなりません

(道路交通法第63条の10)

2 responses so far

コメント(2) “京都の自転車考 その2”

  1. 『応援力』取次学on 16 10月 2008 at 10:41:36

    すいません。僕は学生の時、ちゃりんこのマナーがなっていませんでした(--(涙)(笑)(^^

  2. adminon 16 10月 2008 at 23:35:51

    実は私もでした。スピード狂なんですね。実は。ママチャリでスピードを出そうとするとどうしても無理が出てルール違反でもしない限り早く走れないんです。
    今はロードレーサーという楽に速度の出るタイプの自転車なので目立ちますし安全運転を心がけています(でもスピードは出します)。
    怪我をしないように健康に走りましょう!というコンセプトで自転車に乗るとよいと思います。

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