3月 27 2012
小指の握力
最近自分に不足していると実感したものの一つに握力があります。
エネルギーデバイス(要するに組織を焼灼して止血しつつ切離していく道具です)で、握りこんで作動させるものがあります。構造的に私の手には大きく、大きい道具を最後まで「ぐわし」と握りこむのは相当負担がかかります。自動吻合器も握りこんでfireします。
実は指1本1本の握力を鍛える器械があって、これを時々握っています。小指の握力がとても弱いので、本来力点として一番パワーがかかるべきデバイスの後端に力が加わりにくいのだと思ってます。
私は3歳でピアノを始め、大学受験を控えた18歳まで続けていたのですが、ピアノにとっても小指は大変重要でした。一番高音のメロディーを聞かせたいところを右手の小指が担うことが多く、静かにコントロールすべき低音を左の小指が担うのです。
地道に鍛えるしかありません。もちろん握力が必要な場面は手術全体のごく一部ですが、重要な局面であることには違いなく、いつもフルパワーで頑張っております。
以前消化器外科学会で「外科医の手プロジェクト」といって外科医の手の大きさや握力などを測定してデータを取っていましたが、その後どうなったのでしょうか。。。誰か、力のいらないデバイスを開発してくれないものでしょうか。
外科医の手プロジェクトは、アンケート結果については現在英文雑誌に投稿中、計測の方はデータ解析が済み論文にしているところです(日本語まではできています)。消化器外科学会で前者の結果を報告いたします。
もう少しお待ちください