10月 11 2009

患者さんがアウェイク?

Published by at 23:25:50 under 医者の生活

手術は全身麻酔のときとそうでないときがあります。

全身麻酔でなければ、脊椎麻酔や局所麻酔のように患者さんの意識が保たれた状態で手術をすることになります。我々は「患者さんがawake(起きている)」という言い方をします。

患者さんがawakeだと、 耳が聞こえているのでこちらも話をするのに気を遣います。

「あっ。」「しまった。」「まずい。」

などというセリフはご法度です。患者さんが不安に思います。でも、こういうセリフは無意識に口から出るものですからなかなかコントロールするのは難しいです。

また、全身麻酔の手術の場合、手術時間が長いということもありますが、途中で雑談めいた会話をすることがあります。もちろん重要な局面ではみんな緊張感がみなぎっているので無口になり、必要最小限のことしか話しませんが、山場を過ぎると空気が少し柔らかくなります。リラックスした会話をすることになります。

(不謹慎と思わないでいただきたいのですが、人間が本当に集中できる時間は限られており、緊張とリラックスを繰り返しつつ集中力を保つのだと思います)

患者さんがawakeだとそういうリラックスした会話がしにくいので、黙々と手術をすることになります。また、指導医が下級医に指導するのも気を遣います。露骨にダメ出しできないからです。

虫垂炎の手術も腰椎麻酔ですることが多いので、患者さんはawakeです(小児や腹膜炎がひどいときは最初から全身麻酔ですが)。小さな切開で手術をするので、虫垂がなかなか見つからないときがあります。そんなとき、心の中で「どこだ、どこだ」と思いながら黙々と探します。不安とか、焦りといった心の声を外に出せないのは医者にとって少しストレスです。

でも、そんな声を聞かされる患者さんはもっとストレスだと思うので、医者はなるべく自分のネガティブな気持をコントロールしなければなりません。

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