7月 22 2009

症例報告の論文

Published by at 22:54:20 under 論文執筆

去年6月13日に投稿した乳癌の症例に関する論文がようやくacceptされることになりました。1年以上かかってようやくです。

Natureだ、Cellだというような雑誌に投稿するようなものではなく、ささやかな症例報告だったのですが、

(1)学会発表(2007年6月)

(2)論文投稿(2008年6月)

(3)revise(査読者による査読後書き直し)

(4)再投稿(2008年10月)

(5)・・・9か月ほど音沙汰なく

(6)accept(2009年7月)

で、最初の学会発表からは2年、初投稿から1年以上経過しました。

昨日編集担当者から突如メールがあって、参考文献について48時間以内に確認して訂正があれば訂正せよと言ってきたのであわてました。しかも英語だったのでそういう解釈でよいのか?一抹の不安も感じました。

なぜか論文の最終チェックというのは「48時間以内に」と指定されることが多いのでそのたびに焦ります。

48時間メールを見ない可能性もありますし、外国からのメールだと時差の関係でこちらが夜寝ている間にメールが来ていて、朝見てみるとすでに半日近く経過しているなどということもあります。

ともかく昨夜のうちにそのメールを見つけた私はあわてて英文校正をいつもお願いするnativeの研究者に相談して今朝のうちに解決しました。

小さな症例報告ですが、英語が苦手な私には英文で書くというだけでかなりの労力を要しました。ようやく日の目を見そうでうれしいです。

一例報告の論文は科学的ではないという人もいますが、珍しい疾患やまれな経過を経た症例を拾い上げて報告していくことは必要なことだと思っています。一生医者をしていても出会うか出会わないかというような珍しい症例を診た時、やはり頼るのは過去の報告です。そして同様の症例が何例か蓄積されていくことで今後の医学が進歩していくのだと思います。

教科書やガイドラインには載っていないような処置・判断を迫られるとき、一人の医師やその周囲の同僚・指導医の知識や経験・技術では対応しきれないことがあるのはやむを得ないのではないでしょうか。

緊急事態ではなかなか難しいですが、時間的余裕があれば過去の症例報告を調べることで治療の参考になるかもしれません。情報の共有のためには情報を発信しなければならないと信じています。

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