11月 13 2008

もうひとり「いらんこと言い」を発見

Published by at 20:49:36 under 医師の待遇,医師不足

阪南市立病院でせっかく招聘した医師がまたしても集団退職(8人!)の意向だそうです。今月26日の市長選で、給与引き下げを検討する可能性に言及した元副市長が、医師招聘を進めてきた現職を破り初当選し、医師が反発しました。

阪南市立病院は医師の大量退職で一時内科を休診するなど経営難に陥りました。市は医師確保のため、歩合給を導入するなどして、年収約1200万円の医師給与を約2000万円に引き上げた結果、医師確保が進み、今年9月からは内科診療も再開していました。

福山氏は当選後、歩合給は公立病院にはなじまないと見直しの可能性に言及したところ、医師の反発を招いたのです。

この市長さんも「いらんこと言い」ですね。この医師確保難の時代にせっかく招聘できた医師に逃げられるなんて。そしてたぶん新たな医師を確保することも困難になるでしょう。内科のない病院なんて病院として機能するのでしょうか?

兵庫県立柏原病院という病院があります。小児科の危機に際して地域の母親たちが「県立柏原病院の小児科を守る会」を作って活動し、やめようとしていた小児科医師の慰留に成功した上に医師の増員まで可能にしたのです。
この会の3つのスローガンのひとつは「お医者さんに感謝の気持ちを伝えよう」です。

世の中には医者が夜中や土日にも働くのを当然と思っている人たちがいます。私も、手術の説明をするから家族を呼んでくださいというと、夫は20時以降にならないと仕事が終わらないから20時以降にしてほしい、とか、娘は土日しか休みではないから土日にしてくださいとか当たり前のように言われていました。

私の勤務時間が何時から何時までで休日がいつかなんてことには考えが及ばないのでしょう。急変や緊急手術であれば夜間でも休日でも面談させていただきますが・・・
(申し訳ありませんが私はそういう時間外のお約束は基本的にお断りさせていただいておりました。自分のコンディションを整えるのも自分の責任ですから。)

そういう中で、お医者さんに感謝の気持ちを伝える、というのは大きなファクターですね。しんどいな~疲れたな~というときに、「ありがとうございました」とか、「夜遅いのに大変ですね」などと言われると「いえいえ、仕事ですから」と気持ちに折り合いをつけやすいものです。

柏原病院では、頑張って小児科の立て直しには成功しましたが、それでもまだ各科で医師募集を続けています。特に内科の医師を急募していると聞いています。医師不足は深刻です。

柏原病院では旧態の公立病院のような一律な勤務形態の制約はなく、個々の勤務形態について相談に応じるということですから興味のあるドクターは応募してみてはいかがでしょうか。

4 responses so far

コメント(4) “もうひとり「いらんこと言い」を発見”

  1. EXILEon 14 11月 2008 at 16:50:50

    オレの手が必要とされる
    …日が来るのかな?

  2. adminon 14 11月 2008 at 22:10:18

    医師は専門職、技術職です。手に職があるので医師免許証とともに渡り鳥生活を送ることも可能です。

    一方、資格取得には経費(税金も)かかっています。
    ある程度の奉仕の精神は必要ですが一般市民としての生活もあります。

    ワークライフバランスという言葉が最近流行っていますが、上手にバランスのとれた人生を送りたいものです。

  3. Mon 19 11月 2008 at 17:03:31

    柏原病院は小児科消滅の危機、および周辺住民の自発的支援による立ち直りという、これからの医療を考えるときに、シンボル的意味も含めてはずせないモデルケースですよね。今度は内科が危機なんですね。
    すごく、残念で心配です。
    患者および患者予備軍である住民と医療者が作り上げてきた病院が、これからも続いていくためにも、いい方向に動いていくことを願います。
    私も、もし内科医であったなら手伝いに行きたいぐらいの気持ちです。

  4. adminon 20 11月 2008 at 14:07:35

    内科のドクターがいなければ、病院は立ち行かなくなりますよね。外科症例も減るでしょうし。

    せっかく立ち直りかけた病院ですから医師招聘頑張ってほしいです。
    いらんこと言いもいないでしょうしね。

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