11月 11 2008

いらんこと言い

Published by at 22:07:40 under 医師の待遇,医師不足

政治家のあまりにも現場のドクターの心情を無視した発言を見つけましたのでひとこと。昨日のニュースから。

妊婦受け入れ拒否の問題で、病院間の言い分が異なる件に言及して、厚生労働大臣と経済産業大臣の話です。

舛添厚生労働大臣はコミュニケーションがうまくいかない現状を、IT技術を駆使して解決できないかと、二階経済産業大臣と急遽、会談しました。

「お医者さん同士のコミュニケーションがうまくいっていない。IT技術を活用した形で、両省で協力しながら国民のためになる仕事をしたい」(舛添要一厚労相)

「政治の立場で申し上げるなら、何よりも医者のモラルの問題だと思いますよ。忙しいだの、人が足りないだのというのは言い訳にすぎない」(二階俊博経産相)

2人の大臣はIT技術者にアイデアを出してもらい、大学病院で実験を行うことで一致したとのことですが・・・

この二階経済産業大臣はこの瞬間すべての医師を敵に回すつもりで発言したとしか思えないKY(いわゆる空気が読めない)ですね。政治家のモラルを常日頃云々されるのでたまには他人のモラルを云々してみたかったのかもしれません。こういう人間が日本の政治を動かしている限り、われわれの生活が良くなるはずはありません。そもそも何故経済産業大臣がしゃしゃり出てくる必要があるのか全く理解できません。

人間は時として楽なほうへ流されやすいものなのに、この厳しいご時世にあえて産科に踏みとどまって奮闘しているドクターたちにどんな顔をしてこのようなことが言えるのでしょうか。私は科を決定するときに外科と産婦人科とで悩んだ人間ですので産科の先生の惨状が他人事には思えません。

確かにモラルも大事ですが、継続的に人間の精神力に頼らなければならないシステムは早晩崩壊します。人間はミスを犯す存在であり、トラブルから逃れようと本能的に行動するのはやむを得ないと認めたうえで、それでも問題なく機能するようなシステムを作ることが人間の知恵というものではないでしょうか。

二階氏のような人のことを京都では「いらんこと言い」と申します。
 

2 responses so far

コメント(2) “いらんこと言い”

  1. EXILEon 13 11月 2008 at 15:16:55

    じゃあお前医師として24時間当直やってみろよ
    と言いたくなりますね

  2. adminon 13 11月 2008 at 19:36:04

    同じ病院に勤務していても小児科と産科は他の科に比べて本当に大変なんです。当直の回数がとても多いのです。

    緊急手術をしている最中に新たな患者を受け入れることが可能かどうか、考えたらわかると思うんですがねえ。手は二本、目は二個しかないのにどうやって手術をしながら患者を診ろというのでしょうか。

    病院に患者を搬送しさえすれば患者は助かると思っている人が多すぎやしませんか。前も奈良の妊婦が脳出血で亡くなった件で、「空床がなければ廊下でいいから受け入れてほしかった」とコメントしておられた人がいましたが(遺族だったと思いますが)廊下では何もできません・・・

    人材とと設備が整って初めて病院は病院として機能するということをも何認識していただきたいものです。モラルの問題ではありません。

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