Archive for 4月, 2011

4月 30 2011

咳の顛末その2

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咳が無事におさまったご報告を致しましたが、残念なことにまた咳が復活してしまいました。私自身の話です。

きっかけは開腹手術中に電気メスの煙をもろに吸ってしまったことです。 途中まで全く問題がなかったのですが、「スプレー凝固」という高い電圧で広範囲に凝固するモードで使用したとたん、煙がたくさん出て一気に咳が出始めました。幸い、手術はほぼ終わりかけで大きな問題にはなりませんでした。

その後も咳が続いています。ステロイドを内服するほどではないと思うのですが、ステロイドの吸入と麦門冬湯の内服を続けています。手術前には気管支拡張剤の吸入もして治療を強化しているのですが・・・

昔から私は肝臓の手術はあまり好きではありませんでした。以前は今のような咳発作はなかったのですが、なんとなく肝臓の切離の際に出る煙が嫌いでした。喘息の再発は外科医生命を左右しかねない事態です。何とかコントロールしていきたいと思います。あるいはもっと煙を遮断するN95マスクをした方がいいのかもしれません(でも、暑いし息が苦しそうです)。

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4月 27 2011

放射線に関する講習会

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放射線や放射性同位元素を取り扱う医師に対する講習会というものがあります。私は大学院時代に実験でガンマ線を取り扱っていたこともあり、その実験に先駆けて丸一日かけて講習会に参加したのですが、今回は再教育という扱いになり一時間の講習会の受講ですみました。

医療従事者の被曝線量は平均1ミリシーベルト/年以下だという話を聞いて、私が思っていたよりずっと少なくてちょっと驚きました。

(ちなみに、先日福島県立医科大学での外気放射線量のリアルタイム計測値をご紹介しましたが、今日4月27日午後17時20分現在、0.55マイクロシーベルトです。1日だと0.55×24=13.2マイクロシーベルトになります。100日で1.32ミリシーベルトです。)

いつもだと少々退屈な気もする講習会でしたが、今回は原子力発電所の事故のあとでもあり放射線の管理や被曝線量については興味を持って聞くことができました。

重要な点は、なるべく被曝量を少なくしなければならないということです。

放射線の人体への影響は、「確定的影響」と「確率的影響」の2つに分けけることができます。

確定的影響というのは、一定の線量(しきい値)以下では障害が起きないのですが、それ以上の線量を被曝すると生じる影響のことです。脱毛や皮膚障害、骨髄障害などがあります。

確率的影響というのは、発癌など発生確率が被ばく線量に比例すると考えられているもののことです。

講習会でも確率的影響については低線量でも影響があるので、なるべく被曝量を少なくすることを強調されました。

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4月 26 2011

咳の顛末

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プレドニンを2日間、20mg/day飲みました。咳はほぼ治まりました。 上の子の咳もロイコトリエン受容体拮抗薬や抗ヒスタミン剤やステロイドの吸入やホクナリンテープにより寛解しました。

それでも時々煙や有機溶媒の匂いで咳が出ます。まだ気道過敏性はあるように思います。

呼吸器内科の先生に「しばらく咳が出なかったのでもう出ないかと思っていました」と申し上げたところ、「忘れた頃に出るものです」と言われました。普段からきっちりとステロイドの吸入を継続したほうが良いとのことです。

しかし、ステロイドの切れ味おそるべしです。いろいろ副作用もあるので(特に外科医からするとステロイド投与中の患者さんの手術は創傷治癒遅延のリスクもあり、ハイリスクと考えます)、そうやたらに飲む薬ではありませんが、あの苦しい咳があっさりと軽快したのはちょっと驚きでした。

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4月 22 2011

喘息?

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昨夜は咳がひどくてなかなか眠れませんでした。また、上の子の咳も3,4時間続き、夜中に救急外来にでも行かなければならないのかと悩みました。呼吸困難や喘鳴はないので救急はちょっと行き過ぎな感じもあり、家で様子をみることにしましたが子どもの背中をさすりながら親子二人して咳が止まらないのでした。

今日は何とか事態を打開しようと自分は呼吸器内科を久々に受診してきました。プレドニンを20mg/day処方されました。

子どもは近所のクリニックに連れていきました。

咳は出てもふたりとも元気なんですけどね。でも咳は苦しいです。腹筋が筋肉痛になりました。忙しいとなかなか受診するタイミングがありません。

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4月 21 2011

第7回かもがわ漢方研究会

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第7回かもがわ漢方研究会のご案内です。

平成23年5月21日(土)14:00~16:00
京都大学薬学部本館1Fマルチメディア講義室

講演:口腔外科領域に効く漢方薬とは??
~舌痛症・口内炎・顎関節症・口腔心身症~

京丹後市立久美浜病院 診療部長・歯科口腔外科部長
京都大学医学部 非常勤講師 堀信介先生

特別講義:生薬から読み解く漢方4
~薬用植物に触れてみよう!!~
京都大学大学院薬学研究科 薬品資源学分野
准教授 伊藤美千穂先生

特別講義では実際に薬草園を見学して漢方薬について理解を深めます。
当日は歩きやすい服装・シューズで参加をお願い致します。又各自虫除け対策をお願い致します。

共催:NPO法人京都の医療を考える若手医師の会/株式会社ツムラ

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4月 20 2011

女性医師インタビュー公開

私の研究用HPで、女性医師インタビュー(動画)を公開しています。先週撮影したインタビューはまだ編集段階ですが、これも近日公開予定です。

また、来月にもうひとり撮影する予定で準備を進めています。

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4月 19 2011

福島第一原発の行方

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福島第一原発の工程表が発表されました。少し見通しがたったような気がします。少なくとも大爆発を起こすようなことはあまり心配しなくても良いのでしょう。

東京電力のHPから、動画や写真がダウンロードできます。昨日の時点では英語版では見ることができるのに日本語版では見ることができないとネットで評判になっていましたが、 今日見ると日本語のページでも見ることができるようになっています。

私は外科医であり、放射線の専門家ではありません。ただ、大学院時代は放射線腸炎の研究をしており、マウスや細胞にガンマ線を照射する実験を延々と行なっていました。大学院生の実験なので、そう何年間も観察し続けることはできず(在学中に論文を完成させなければならないので)、試行錯誤を繰り返し、ガンマ線を腹部に照射して20週とか24週でマウスの腸管を観察するという方法をとっていました。線量も、低線量から高線量までいろいろ試しました。

また、今日も透視下の処置をしましたが医療従事者として日常的に放射線を浴びています。もちろんこれはガラスバッジで線量を管理することになっています。

したがって、放射線とか放射能というものがどんなに微量であっても有害であるという考えでいるわけではありません。そもそも生体はある程度のストレスには耐えられるようにできており、場合によっては適度なストレスがその生体をより強化する(トレーニング負荷により身体能力が向上する、というように)こともあり得ると思います。

ただ、妊婦や赤ちゃん、小さい子どもへの影響はよくわかりません。また、現地の住民の方々が実際にどれくらいの放射線を浴びているのかを把握するために、ガラスバッチを配布されているわけではなさそうです。つまり、私は現地の放射線が住民の方々にとってどの程度危険なのかどうか判断する基準を持ちません。

また、内部被曝のことも問題になっています。実は、3月11日以降、出荷制限になる前に、食材の宅配サービスで送られてきた北関東産のほうれん草をちょっと悩みつつ、綺麗に洗って食べてしまいました(その後出荷制限で関東のお野菜は来なくなりました。また最近制限解除になったようです)。しかし、一回くらいはいいとしても、うちは小さい子どもがいるので日常的に福島第一原発の近くの野菜や牛乳を敢えて購入したいとは思いません。

生産者の方々には大変申し訳無く思います。もちろん生産者の方々は被害者であり、何の落ち度もなく、せっかく作ったものを何とかしたいというお気持ちは想像するに余りあります。絶望のあまり自殺された農家の方もおられます。本当に申し訳ないです。しかし、普段から低農薬とか無農薬とか有機とかなるべく安全な野菜を、と考えているのに基準値以下だからといって放射性物質がついたものをわざわざ食べる気にはなれません。

したがって、国民全体の健康を守るという観点から国が出荷制限をすることはやむを得ないと思います。おこってしまった原発事故の被害を拡大しないために、そして現地の農業を守るために、国は信頼性を揺るがすようなことをしてはならないのです。

しかし、今回、野菜などの放射線量を測定するのによく洗ってから測定することになっているのだそうです。それでは意味が無いと思います。今までの厳しい基準値のまま、今までの測定法のまま、それでも安全であるものだけ出荷することで信頼を維持できるのであって、どさくさにまぎれていろいろな基準をいい加減に緩めてはならなかったのです。

国の方針は間違っています。中途半端に安全宣言を出してもかえって不信感を生むだけです。ちゃんと洗浄前の野菜の放射線量を測定して判断し、農家の方や自治体などから要望があっても(申し訳ないけれども)、基準値を越えるものは一切出荷させないという方針をとるべきだと思います。国は悪者になっても、国民の安全と生活を守らなければなりません。そのかわり、お金で保証するべきです。消費者を騙すようなことをするとかならずしっぺ返しが来ると思います。

指導者たるもの、悪者になることを恐れてはなりません。

一方で、つくば市が福島第一原発の事故で福島県から避難して転入する人たちに、放射能汚染の有無を確認する検査を受けた証明書の提示を求めていたなどという馬鹿馬鹿しい話もあります。放射性物質が付着するような環境におられたとしても、着替えてシャワーを浴びてしまえばよい話です。福島県からの転入者に対する子どものいじめなどの話も聞きましたが、放射線(放射能?)がうつるとか非科学的なことを周囲の大人が言っているのでしょうか。

我々は原子力とか放射線についてもっと一般教養として勉強する機会を持つべきでした。原子力発電所が本当に安全なのかとかそもそも本当に必要なのかとかそういう議論をすることなく現在まできてしまいました。国や電力会社に安全です、安全ですと言われて「そうなのか」と思っていただけで、本当に安全なのかどうか検証していませんでした。根拠のない希望的観測も何度も聞かされると既成事実のようになるものです。

医療や生物を扱う人と、原子力や物理を扱う人ではかなり原発事故後の放射線(放射能)に対する発言傾向が違うと言われています(前者はやや楽観的、後者はやや悲観的な傾向があるということです)。この大きな溝を埋めて、さらなるディスカッションが必要だと思います。

個人的な考えを言えば、やはりこの便利な生活を支える電力を確保するためには原子力発電所は必要なのかもしれないと思います。ただ、今回その安全対策がかなりお粗末であったということが露呈しました。また、「絶対安全」というお題目のもとに事故が起こったときの対策というかシミュレーションをしていなかったのではないかと思います(たとえば、冷却用の海水を空からヘリで撒くなんて、ミッションに参加された方は命がけなのにその効果はどうみても焼け石に水という印象を否めませんでした)。周辺住民の避難もしかりです。事故が起こったらどの範囲の住民をどのタイミングでどれくらいの期間避難させるか、など全く考えていなかったのでしょう。

どの問題にしろ(我々の領域である医療にしろ)、日本人は議論することなく、勉強することなく、リスクとベネフィットを天秤にかけて判断を下すということを避けて生きてきたのだと思います。自分が悪者になりたくないという心理なのでしょうか。

この震災は我々日本人の生き方、問題に対処するアプローチの仕方を一変させる一大転機になるのではないかと感じています(また、そうしなければならないと思っています)。

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4月 17 2011

今年はじめての風邪

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風邪をひいて1週間が過ぎました。今年は風邪をひかないなあと思っていたら、子どもたちの風邪をうつされてしまいました。

1週間たっても鼻閉と咳と倦怠感、頭重感が続きます。手術に際しては咳をすると手元が狂うのでほんとうに困ります。手術中は緊張感で咳を押さえ込んでいるのですが、それでも全く咳をしないでいられるわけがありません。重要なところを避けて隙を見て咳をします。

早く治そうと早めに寝たり野菜や果物をたくさん食べたりとそれなりに努力をしているつもりですがなかなか治りません。この感じだと咳は結構続きそうです。気管支喘息ということでステロイドの吸入をし、鼻炎ということでステロイドの点鼻薬を毎日続けているんですが・・・こうなると風邪の咳なのか喘息の咳なのか、風邪の鼻閉なのか花粉症の鼻閉なのかわからなくなります。

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4月 16 2011

女性医師インタビュー撮影

新年度も始まりました。何とか今年度の厚生科研費も確定しました。震災や原発など気になることは多々ありますが、自分たちにできることをひとつひとつやっていくしかありません。

先日、女性医師のインタビュー撮影を行いました。これは「女性医師VOICE」として私の研究用ホームページにいずれは公開する予定ですが、主として育児を経験しながら医師としての勤務を継続している女性医師のインタビュー動画です。

これには紆余曲折あって、私と共同研究者とでホームビデオで撮影するなどの試みを続けた結果、なかなか素人では視覚的に訴える動画を作成するということは難しいということになりました。現在は京都大学学術情報メディアセンターのコンテンツ作成室に依頼してプロの手で撮影と編集をしてもらっています。出来が全然違います。

私の研究用ホームページは京都大学が提供するホームページサービスを利用したものですが、さらにストリーミング用のサーバーも利用出来るようにして動画を配信します。

動画ということになると自分の声と顔が(氏名などは公開しない)広く公開されますし、個人的なことも話すことになるので、かなりハードルが高いかもしれません。個人的にお願いしてもOKをいただけないことが多いのですが(インタビューそのものはOKでも、動画を撮影して公開するという点がやはり厳しいようです)、今回は次世代の女性医師のために自分たちが頑張らねばという強い意志を持って協力してくださいました。

インタビューに際してはもちろん念入りに準備をします。質問事項を事前に送付してあらかじめ記入しておいていただきます。インタビューのときに言い忘れや言い過ぎがないようにするためです。当日それを参考に、話し合いながらインタビューを進めていきます。

これからもぼちぼちと撮りためていけたらなあと思います。協力いただける女性医師がおられましたら自薦他薦問わずご連絡ください。

自分と共同研究者のバージョンはすでに作成済みでHPに近日アップする予定です(撮影が去年の12月だったので今とは若干内容が異なるところもありますが・・・)。

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4月 06 2011

放射性物質のゆくえ

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福島原発の問題は長期化の様相を呈しています。また、その影響の範囲も拡大しつつあります。私は専門家ではないので、どの情報が正しいのかはよくわかりません。

ただ、ドイツ気象台が公開してくれている放射性物質の飛散予測と、日本の文部科学省が公開している各地の放射線量については時々チェックしています。

ドイツのデータによると、今日あたり西日本にも汚染が拡大する見通しでしたが、風向きが西風に変わったため大丈夫だったようです。

また、文科省のデータでは今のところ西日本の放射線量に変化はありません。茨城、東京、神奈川、静岡あたりまでは3月15日あたりで放射線量が増加しているので、3月15日の水素爆発の影響が静岡あたりまではあったのだと私は推測しています。

また、福島県立医科大学の外気放射線量リアルタイム計測値はこちらです。
4月6日22時現在、0.6マイクロシーベルト/時前後で推移していますので1日で14.4マイクロシーベルトということになります。胃透視1回が600マイクロシーベルト、CT1回が6900マイクロシーベルトだそうです。41.7日で胃透視1回分、497.2日でCT1回分にあたります。ただし、食事や呼吸などで体内に入る分もありますので、実際の1日あたりの線量はもっと多くなるでしょう。

神経質になっても仕方がありませんが、被曝量は少しでも減らしたほうがいいのである程度の予測が可能なのであればそれに沿って行動するのは間違っていないと思います(特に妊婦、子ども)。汚染物質を避けて外出を控える、マスクをする程度の対策でよいでしょう。

私たちは診療のために放射線を使って被曝しています。したがって、ガラスバッチをつけて線量をモニタリングすることになっています。原発近くの住民の方々にもガラスバッチをつけてモニタリングしていただいたらいいと思います。ある一定の線量を超えたら◯◯キロメートル圏外に出るよう勧告する、とかすれば安心だと思いますが、やはり人の数が多すぎて難しいのでしょうか。

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