Archive for 11月, 2010

11月 27 2010

第5回かもがわ漢方研究会

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本日第5回かもがわ漢方研究会を開催しました。

京都大学薬学部本館1Fマルチメディア講義室というお部屋で初めて開催したのですが、なかなかきれいで使いやすいお部屋でした。

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最初に、秋田大学医学部 救急・集中治療医学講座 准教授 中永士師明先生から救急領域における漢方処方についてのご講演をいただきました。救急で漢方というのはちょっと違和感があるかもしれませんが、漢方にも比較的即効性があるものは多く、西洋薬とは少し違う聞き方をするものもあってそれなりに活躍できる場面は多そうです。

ノロウィルスによる急性胃腸炎は嘔吐と下痢の両方がおこってかなりつらいものですが、このときに柴苓湯がよく効くということでした。また、芍薬甘草湯がこむら返りに効くのはよく知られていますが、尿管結石などの痙攣性疼痛にも効くとか破傷風の治療に補助的に効くといった興味深いお話がありました。

虫垂炎で手術をしたくないという患者さんや基礎疾患などのために手術をなるべく避けたい患者さんに関して柴苓湯などの漢方薬を抗生剤と合わせて処方するというのも外科医にとっては面白いお話でした。

打撲や骨折などで腫脹がひどい症例に治打撲一方が鎮痛効果もあり、虫さされの腫脹にも著効するというのは外来ですぐに役立ちそうです。

その後、香蘇散などの煎じ薬を試飲しつつ薬学部の伊藤先生から生薬のミニ講義があった後、屠蘇散作成の実習がありました。

屠蘇散はお正月に清酒やみりんに入れてお屠蘇として飲むもので、邪気を払って健康を祈願する飲み物と認識しています。伊藤先生の研究室の学生さんにお屠蘇のことを聞いてみたら、殆どの学生がお屠蘇なんて聞いたことがなかったということだったので、お正月の風習としてはすたれてきているのでしょうか?

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屠蘇散の処方は比較的自由で内容はいろいろ言われているそうですが、今回は山椒、白朮、、防風、桂皮、桔梗、丁子、陳皮、大黄、烏頭ということで説明を受け、作成に当たっては山椒、白朮、、防風、桂皮、桔梗、丁子、陳皮の8種類を使用しました。市販の屠蘇散で8種類も生薬を使っているものはまずなくて、だいたい4,5種類しか入っていないそうです。

シャーレに入った刻みの生薬をそれぞれ匂いをかいだりかじったりしました。そのあと、実際に作成していきました。

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基本は同量に混合するのですが、好みの香りのものは少し多めに、あまり好きではないものは少なめに、という至極アバウトな作成のしかたでOKということでした。

作成した屠蘇散は清酒かみりんに一晩つければできあがりです。屠蘇散3グラムに清酒(またはみりん)1合くらいが適量で あまり長く漬けすぎるとエグ味がでるので一晩で十分だそうです。

お酒につけてしまうと日持ちがしないので、屠蘇散のまま冷凍庫で保存してお正月まで寝かせておくことにします。とても楽しみです。

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11月 20 2010

メディカルカフェ@町家 開催

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本日、メディカルカフェ@町家を開催しました。当法人より5名、一般参加者12名の計17名が参加しました。

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町家で細長いので人数的にはこれでいっぱいいっぱいのところかな、と思いました。もっとコアな話をしようと思ったらもう少し少人数のほうがいいのかもしれません。

今回のイベントは「左京区 大学地域の相互交流促進事業」の支援対象事業に採択されたものであり、「お医者さんと話す会」による健康力向上プロジェクトの一環です。

実のところ、テーマが「医師不足は本当か~日本でいちばん医師の多い京都の現実~勤務医の労働環境と女性医師」というちょっと堅めなものだったので、参加者が集まらないのではないかと危惧されていました。掲載しても反応が薄いだろうし、区民との対話の意味がないからと左京ボイスでも掲載をお断りされたのをあえてお願いして載せてもらいました。

京都新聞で取り上げていただいたこともあり、申し込みや問い合わせは結構順調で事前申込の段階では満席になっていました(直前に都合で来られなくなった方が数名おられましたが)。

最初に少し私が医師不足の話と勤務医の仕事、女性医師の増加についてプレゼンテーションをして、ディスカッションにうつりました。

医師の勤務はやっぱり大変そうだという意見や、 どんな仕事でも忙しくて特に最近は景気も悪いのでどんな業種でも長時間勤務は当たり前かもしれない、 という医師側からの意見もありました。それでも、もう1時間か2時間早く家に帰って家族と過ごせるような生活のほうが人間的だろう、という話もしました。

知り合いの医師が過労死をされたという身近な体験をお持ちの参加者もおられました。

主治医制とチーム制の話では、別に主治医が時間外に見に来てくれなくて当直医であっても、ちゃんと状況を把握し得ていてくれているのなら別に構わないという意見が多かったです。主治医制にこだわるのは医師サイドの問題かもしれません。システムとしてシフト制で診ていると決めてしまえば意外と「そういうものか」と納得してもらえるのかもしれません。

代替医療によって医師の負担を軽減できるのではないかという一般参加者からの意見が出ましたが、これに関しては医師側の意見もわかれました。すなわち、積極的に試そうとしている という医師と、エビデンスのないものは一応科学者として否定せざるをえないという医師がいるということです。私は怪しい商売にはまっている患者さんを見る機会が多いため、どちらかといえば否定的です。

一般参加者の方の中には代替医療にかなり期待を持っている方もいて、それは医師の説明不足に対する不信感からきているようにも思いました。医療を離れた(もと)患者の行き場をどう提供するかは大事ですが、それはもう医師の仕事ではないと感じています。ただ、今の日本ではその受け皿がないのも事実です。その受け皿を代替医療(医療、と言えないようなものも含まれているかもしれませんが)に求めているのかもしれません。適切な受け皿を作ることで医師の負担は軽減できる可能性があり、そういう点で面白い意見を聞くことができたと思っています。

・・・・・・・さて、第2回のメディカルカフェを開催できるか否か。実に忙しいので無理かもしれませんが、可能なかぎり年度内にもう一度開催したいと考えています。

私はヘルスリテラシーの重要性をもっと主張したいと考えています。健康格差は世の中に歴然として存在します。経済や教育、情報へのアクセスなどによって健康に関する情報収集能力と健康になるための努力に差が出るのはいかんともしがたいのです。資本主義である以上経済力の差はどうしようもないので、教育や情報へのアクセスについて介入することにより健康力向上は可能ではないかと考えています。

すべての参加者の方々に同じくらいずつお話いただくというのはとても難しく、この種のイベントの進行の難しさを実感しました。ただ、一応目標にしていた「双方向コミュニケーション」は達成できたかなと思いますが、ご参加いただいた皆様はいかがお感じになりましたでしょうか。

参加者の皆様へ:こちらの手違いで、10月20日付の日付の領収書をお渡ししてしまった方がおられます。正しい領収書が必要な方はご連絡をお願い致します。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

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11月 15 2010

厚生科研費によるHP公開のお知らせ

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私の厚生労働科研費による研究ホームページが完成しました。
http://www.kumwa.kuhp.kyoto-u.ac.jp/index.html

これから調査研究の結果などもアップしてどんどん進化していく予定です。
この若手医師の会のHPともどもよろしくお願いいたします。

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11月 14 2010

勤務医部会幹事会

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昨日(11月13日)は京都府医師会の勤務医部会幹事会がありました。新しい京都府医師会館にはじめて行ったのですが、二条駅前の目立つ場所にそびえ立っていました。

勤務医の勤務環境や女性医師問題、南北問題(これは京都市を中心とする府南部と丹後などの府北部の医療設備・医師数の偏在問題のこと)、DPC等について議論されました。

ひとつの病院ですべての診療科の医師を確保するのは難しい地域で妊婦の脳内出血が起こった場合、脳外科をA病院から、産科と麻酔科をB病院からといった形で医師を提供しあってやりくりしている、というような現場の話を聞きました。

ちなみに、京都府は人口10万人あたりの医師数が日本で一番多い都道府県になります(東京よりも多いんですよ!)。

にもかかわらず、足りない地域・足りない診療科はやはり存在するのです。京都でこれだったら、もっと医師の少ない地域ではもっとやりくりが大変なのではないかと思いました。

たしか徳島だったと思うのですが、応援の非常勤医師の通勤負担を軽減するために住民の署名を集めてJRのダイヤ改正まで行われた事例の紹介もありました。私も、京都と丹後などの交通網の整備も必要なのではないかと意見を述べました。1月にシンポジウムを行う予定にしているので、その紹介もしておきました。

そもそも勤務医がもっと医師会に入会するようになるにはどうすればいいか、という根本的な話もあり、時間をかなり超過して会は終了しました。とても疲れましたが、現場の声をくみあげる機会というのは重要だと思っています。

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11月 13 2010

第5回かもがわ漢方研究会のご案内

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つい忙しくて、第5回かもがわ漢方研究会のご案内をしていませんでした。

「救急医がお奨めする漢方治療とは??~疼痛・熱傷・パニック~
秋田大学医学部 救急・集中治療医学講座 准教授 中永士師明先生

「生薬から読み解く漢方2 ~屠蘇散を作ってみましょう!!~」
京都大学大学院薬学研究科 薬品資源学分野 准教授 伊藤 美千穂先生
漢方の試飲・屠蘇散作成の実習あり
平成22年11月27日(土)14:00~16:00
京都大学薬学部本館1Fマルチメディア講義室

 

中永先生は一次救急から三次救急まで行っている救急のスペシャリストです。また秋田大学医学部附属病院漢方外来 外来長も兼任されており、日本東洋医学会指導医、専門医で、救急と漢方の接点を見出された第一人者です。

救急領域で漢方?と不思議な感じもしますが、実は使ってみると漢方の即効性はよくわかると思います。

伊藤先生は前回の研究会でも大好評の生薬の専門家です。実際に生薬がどんなところで栽培されているかのフィールドワークにもお詳しいので、エキス剤しか見たことがないドクターたちにとってはとても新鮮なお話をされます。

 

皆様のご参加をお待ちしております。

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11月 10 2010

消化器外科学会専門医試験受験記

8日、9日と東京の某ホテルで開催された消化器外科学会専門医試験を受験してきました。8日の試験はマークシートでしたがはっきり言ってまったく手応えがなく、特に画像の問題がほとんどわからなかったので落ちたと思っています。9日は口頭試問を受けてきました。全く何も答えられないということはありませんでしたが、ものすごくいい点をもらえたとも思えません。

画像の問題は内視鏡の問題が多いという印象を受けました。自分が普段から画像を見る機会が少ないことを実感しました。カンファランスに顔を出さないため、自分の担当する患者以外の画像を見ながらディスカッションする機会がほとんどないのです。

(病院にいる時間が限られているというのはこんなところにしわ寄せが来るのだと実感しました。何とかカンファランスにも出席したいものですが、夕方からなのでなかなか現実的には厳しいです。ちょうど子どもたちに夕食を食べさせなければならない時間にあたります。)

それでも試験勉強をして思ったことは、消化器って面白いってことと、だけど食道や肝臓・膵臓の手術にはなるべく関わりたくないってことでしょうか。 侵襲が大きくて合併症の確率が高く、術後管理もリスキーです(しかも何かあったら業務上過失致死で逮捕されたり、賠償請求されたりする時代にあっては医療が萎縮します)。しばらくは腸管を相手に仕事をしているだけで精一杯です。そもそも腸管は腸管で出血したりねじれたり腫瘍ができたり穴があいたりいろいろありますし。

来年も受験するとすれば、内視鏡の写真集とか消化器内科のテキストで勉強しようかなと思います。そのほうが効率よく点が取れそうな気がしました。

ところで専門医試験を受験するために仕事を休んだわけですが、総務掛に問い合わせたところ、医員は出張扱いにしてもらえないので年休を取らなければならないと言われました。出張費が出ないとか、受験料を出してもらえないというレベルではなく、ただでさえほとんどない年休を消費しなければならないという現実に愕然としました。

年休をとることにしたので試験の後は直帰せず、試験会場の近所にあった靖国神社に参拝し、遊就館を見学してきました。その後銀座で家族へのおみやげを購入して帰宅しました。 何しろここ1、2週間は子どもたちと遊んでやる余裕もなく、試験前日は夫がひとりで子どもたちを動物園に連れ出してくれて何とか勉強時間を確保したような有様でした。私が東京で試験を受けていた8日は夫が1日休暇を取り、子どもたちに食事を作って食べさせ、保育園に連れていき、掃除洗濯・食事の準備などの家事をし、子どもたちを迎えに行って風呂に入れて寝かしつけてくれていたのです。また、9日の朝もひとりで食事の用意をして食べさせて保育園に連れて行って急ぎ出勤(ただし少し遅刻)とたいへんだったようです(なにしろ1歳児と2歳児なもので、なかなか言うことを聞かないのです)。

試験が不出来では顔向けできないのですが、 仕方がありません。帰宅後は子どもたちの大好物のミネストローネを作って楽しく食べました。

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11月 04 2010

メディカルカフェが京都新聞に紹介されました

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 11月20日のメディカルカフェが昨日の京都新聞に掲載されました。

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11月 02 2010

メディカルカフェのご案内

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メディカルカフェのご案内です。まだ数席の空きがあります。早めにお問い合わせください。

場所は楽膳柿沼(東丸太町46-3)
TEL: 075-771-1777
URL: http://www.rakuzen-kakinuma.info/
(熊野神社から約80m西)
です。ちょっとお店の看板などがめだたないので分かりにくいかもしれませんが、当日はこのポスターでも貼りだそうかと思います。

よろしくお願いします。

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