Archive for 4月, 2010

4月 23 2010

やればいいというものではない「女性医師バンク」

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兵庫県でも「女性医師バンク」というものがあるのだそうです。しかし・・・

出産や育児などで離職した女性医師の再就職を支援する「女性医師バンク」の登録者が創設から2年間でわずか5人なのだそうです。どれだけの費用と人員を要しているかは知りませんが、お粗末な結果と言わざるをえません。

なぜかというと目的が不純だからだと私は思います。

その目的というのは、医師不足に悩む県内11の県立病院への就職の仲介なのだそうです。そもそも医師が行きたがらないから医師不足になっているのであって、そういうところにわざわざ女性医師を送り込もうとする意図というのがよくわかりません。

バンクに登録すると、希望病院の受け入れ態勢を確認後、臨床研修をしながら復職する仕組みです。とはいえ、今までバンクの募集情報は県のホームページの掲載のみだったということですからそれはまああまり発信力がなさそうです。それは集まらないでしょう、どう考えても。県や府のホームページを細かくチェックする医師がそうそういるとは思えないですよね。

ちなみに京都府でも女性医師再就業支援事業なる事業を行っています。

臨床現場に復帰される女性医師の御意向を踏まえ、研修実施医療機関が、再就業に至る個別支援プログラムを作成し、再就業の促進を図ります。
支援プログラムを作成、実施いただいた医療機関の経費を助成します。

だそうです。月額:150千円の助成金が多いか少ないかは微妙なところですね。
支援プログラムって内容をどうにか吟味するのでしょうか・・・う~ん、ちゃんと評価できる人はいそうにないですね・・・

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4月 22 2010

法人成立

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本日この「京都の医療を考える若手医師の会」は特定非営利活動法人として成立いたしましたのでご報告いたします。

皆様、今後とも宜しくお願いします。

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4月 21 2010

アイスランドの火山噴火

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アイスランドの火山噴火による大規模な航空便の欠航は、いろいろなところに影響を及ぼしています。
テレビを見ていると、高級チーズやノルウェー産のサーモンが輸入できないとか、観光客が帰国できないとかいうことを報じていました。

飛行機で帰国できない人たちはお困りでしょうが、個人的には高級チーズやノルウェー産のサーモンは生活必需品というものでもないかなというのが正直な感想だったのですが(もちろん取り扱っている業者の方にとっては死活問題でしょうけど)、その認識は甘かったです。

身近なところにも影響が出てきました。
ヨーロッパ方面から帰国できなくて足止めされている医師の仕事を急に割り振らなければならないという事態が生じています。また、放射性医薬品原料「モリブデン99」の輸入が停止しているために京大病院でもRI(核医学)検査が制限されています。日本は「モリブデン99」を全量輸入に頼っているということを私も初めて知りました。モリブデン99の半減期は66時間なので、船など時間のかかる輸送法ではだめなのです。

以前、医療材料の自給化の必要性について記述したことがありますが、生産そのものだけではなく、輸送ルートの確保が担保されなくなる可能性についても考えなければならないということが今回明らかになりました。

アイスランドの火山とRI検査

今まで全く結びつかない存在でしたが、グローバル化が進んだ現在、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な話がしょっちゅうおこりえます。命にかかわるような重要な物については複数の仕入れ先、仕入れルートを確保しなければならないでしょう。一企業が効率・コストだけを考えると最短・最速・最安を目指さざるを得ないでしょうからそのへんは国が主導で動かなければならないと思います。

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4月 10 2010

外科学会 ~女性医師支援にもマニフェストと事業仕分けを!~

本日、名古屋で開催された日本外科学会総会に参加してきました。
このHPでもご紹介したとおり、

「女性外科医の勤務継続とキャリアアップのために何が必要か?」
という特別企画シンポジウムで演題が通っていたので、発表してきました。

まずは福島みずほ内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・少子化対策・男女共同参画担当)からのビデオレターが紹介されました。発言の内容はともかく、消費者及び食品安全・少子化対策・男女共同参画担当大臣、というのもよくもこれだけいろいろくっつけたものだと感心するくらい長い名前の大臣です。しかも、買い物も、食事の準備をするのも、少子化も、男女共同参画も、女性の仕事だと決められているようなそんな印象を与える職名ですね。

私はこれからの女性医師支援については
マニフェストと事業仕分けが必要だと思っています。
もはや問題点は出尽くした感があり、個人の体験談(私はこうやって頑張ってきた!)や精神主義的な論点(好きな仕事なら頑張れば何とかなる!)はなるべく排除して女性医師支援を何のために、何を目標としてするのかを明らかにするような議論をするべきであると考えています。

女性医師が勤務を継続する必要があるとして、そのゴール地点をどこに持っていくかで必要な施策は変わってくると思います。
ただ勤務を続けるだけなら週3日でいいとか、9時17時で帰ってよいとか、オンコール・当直免除とか保育所の設備とかそんなところで解決しそうです。ただし、それでは女性医師の役割は男性医師の補助的な役割に終始しそうな気がします。

女性医師はサブでいいのか?
男性であれ女性であれサブでいいと思える人が医師を目指してきたとは私には到底思えません。
「自律性」をもって仕事ができることをやりがいとする人がほとんどだと思います。

女性医師が医療の世界でイニシアチブをとれるような真の男女共同参画社会を目指すのであれば、女性医師が管理職や指導的立場に立てるような施策が必要です。

私の発表が制限時間をオーバーしてしまい、最後の言いたいところを司会の先生にさえぎられてしまったのは少し残念でしたが、なんとか最後のスライドまで出して終了しました。

女性医師支援に関して目標を明確に定め、そのために必要な事業をきちんと仕分けをして実行し、一定の期間でその効果について総括しなければならないと考えています。

そういう踏み込んだ議論をしたくて乗り込んだのですが、あまり実のある議論にはならなかったように思います。厚生労働省の方に質問が集中し、その結果その方の発言時間が長くなりがちでした。それがトレーニングを受けているのではないかと思うくらい、うまい枕詞などを駆使して上手に話をされる(矛先をかわす?)ので、医者の側のリテラシーの欠如が露呈した感がありました。

フロアから、評議員の選挙などで女性が選ばれないのは男女差別があるからとは言えないのではないかという指摘がありました。典型的な男性の無自覚な言い分であり、男女共同参画の基本理念をご理解されていないようです。もともと男性を中心に形成された世界に女性が進出する場合、女性が不利であるのは当然であるので、少なくとも最初は施策として女性を優遇するのはやむを得ないことであり、逆差別とはいえません。社会学からはそのように説明されます。

このかたは、労働基準法などを遵守していたら外科医としての研修ができないし、人が寝ている間にも研修、勉強すべしというようなことも発言されていました。おっしゃることはごもっともなのですが、こういう方がおそらく部下の育児休暇取得を阻むような存在になっているのだろうと推察しました。

また、一度現場を離れて健診業務などを経て復帰したという女性医師の発言で、女性医師の夫はたいてい医者で生活には困らないのだから、給料はそんなに高くなくてもよいからポストを確保して働けるようにしてくれたらいい、という発言がありましたが、こういう意見は危険です。わざわざ自分たちの存在意義や評価を過小にアピールする必要はありません。我々女性医師を安く買いたたいて、人手不足の医療現場にとにかく送り込もう、とする人たちにとっては好都合です。補助的な仕事しかしないのだから安い給料でいいだろう、という理屈に与してはなりません。配偶者である夫が医師としてそこそこの給料をもらっていることと、自分自身の労働に対する対価の多寡は何の関係もありません。この方も真の男女共同参画の理念をご理解していないと推察されます。

さあ、女性医師支援にもマニフェストと事業仕分けを!
今風でなかなかキャッチーだと思いますがいかがでしょうか。

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4月 09 2010

京大病院医師ワークライフバランス調査研究について

京大病院の全医師を対象にしたワークライフバランスに関する調査研究ですが、ほぼ調査票の回収が終了しました。

回収総数は204通でした。対象が641名(3月1日現在の医師総数643名-他の病院に出向中の研修医2名除く)なので回収率はざっと31.8%になります。

ひょっとして見向きもされないかもしれないと危惧していましたが、まずまずの回収率でした。

ご協力してくださった皆様に感謝いたします。ありがとうございました。

現在もろもろ書類作成や明日の学会準備などで全く集計作業ができていませんが、来週以降集計・解析作業の準備にかかろうと思っています。

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4月 06 2010

厚生労働科研費

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厚生労働科研費というのは厚生労働省が出してくれる研究助成金のことです。

「女性医師のキャリア継続に必要な医師の勤務環境とそれをとりまく医療体制・医学教育・医療文化に関する研究」

というテーマで申請していたのですが、このたび採択が決定しました。倍率は3倍ちょっとです。若手枠なので額はあまり多くありませんが、自分である程度自由に使えるお金ということでたいへんありがたいと思っています。

(自由に使えるとはいっても私のふところに入るお金は一銭もありません。)

国の財政難の中、研究費も削減される傾向の中で得られたものですから大事に使わせていただきたく思います。

医師一人を養成するのに数千万円の費用がかかっているといわれています。女性医師が勤務を継続できないということはそれだけの初期投資を回収できないということにほかなりません。私の研究が多少なりとも実を結び、少しでも多くの医師が勤務を継続できる政策に結び付けば、私の研究費などおそらく「お安い」ものになるでしょう。

さらに、医師の勤務環境の向上により、医療の質や医療安全の向上に寄与できる可能性についてきちんと評価できるようになりたいとも考えています。 現状では漠然としたままなので、その辺の論理を詰められるように勉強したいと思います。

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4月 05 2010

ツイッター

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時々ツイッターをしています。

そんなにつぶやく内容も時間もないので、フォローしている人たちのつぶやきをときどきフォローするくらいですが…

医師のつぶやきはなかなか面白いです。今までつながらなかったような診療科を越えて、地域を越えてのディスカッションをしている人たちもいて、興味深いものがあります。

Twitterでつぶやいていると、現状の問題点を日々感じながらもコツコツ働いている皆さんがいるのに、どうしてこういう声は政治に反映されない(もしくは反映されてもとても遅い)のだろう。という意見を見つけました。

我々が声を大にして言いたいのはまさにそのことで、みんな現場でいろいろ思っているのにそれが政策に反映されることがないのが問題なのです。その場その場の愚痴に終わっているのは実にもったいない話で、これらが何らかの形で現状を改善する方向へつながっていくようにしなければなりません。

ツイッターの広がりが今後どうなっていくか興味深く拝見しています。
ちなみに私はめったにつぶやかないのでフォロワーは2,3人しかいません。

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4月 04 2010

ポリオワクチンの季節

4月になりました。ポリオワクチンの季節です。

全国的に同じなのかどうかは知りませんが、京都では4月と10月に保健所でポリオワクチンの接種が行われています。

日本では弱毒生ワクチンが使用されています。したがって、ポリオワクチンを飲んだ子どもがポリオを発症することもまれですがおこりえます。また、先日体調不良で定期接種の時にポリオワクチンを接種できなかった子どもが、周囲の子どもたちの便由来と思われるポリオに感染して発症したという報道がありました。

海外では野生株を不活化したワクチンが用いられますので、ワクチンによってポリオにかかることはありません。

現在、三種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンを合わせた混合ワクチンの開発中だそうです。数種類のワクチンが混合になると、それだけ接種回数が減りますので提供する側も、接種される側も負担が減ります。そもそも生ワクチンだと4週間次のワクチンを接種することができません(不活化ワクチンだと1週間で次のワクチンを受けられる)。

子どもが生まれると、母親はどういうスケジュールでワクチンを接種していくかカレンダーとにらめっこになります。BCG、3種混合、ポリオ、、、ヒブ、、、
風邪をひいて熱を出せば再調整が必要です。保健所で接種するBCGやポリオは日程が少ないのでうまく体調を整えられるか気を使います。

(在住する区の保健所の日程で受けられなかった場合、京都市内の別の区の保健所の日程でも受けることが可能だそうです。)

海外では三種混合+不活化ポリオワクチンにヒブワクチンを加えた混合ワクチンが開発されています。ヒブワクチンと三種混合ワクチンは接種タイミングが同じで、日本でも現在同日接種が可能とされていますが、混ぜて打つことができないので左右の腕に別々に打たなければなりません。

子どもやその親たちの利便性も考え、科学的に安全で効果のあるワクチンを提供するように戦略を練ってほしいと思います。

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4月 01 2010

3年目突入

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この京都の医療を考える若手医師の会も成立して本日とうとうまる2年になりました。

NPO法人にもなりますし、いろいろと活動を広げていこうと思っています。惜しむらくは実動部隊がみな多忙でなかなか集まれないことです。頑張っていろいろやってみたいという方のご参加を募集しております。

「若手医師の会」とはいうものの、法人として入会資格に宣言は全くないので(会費を支払っていただければOK)若手でなくとも、医師でなくとも医療について一緒に考えたいという方はぜひご連絡ください!info@kyoto-wakateishi.com

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