Archive for 9月, 2009

9月 29 2009

ワークライフバランスという観点

久々にワークライフバランスに関するミーティングを行いました。今後の調査研究に使用する調査票を作成していたのですが、理論構築があいまいであるという共同研究者の指摘を受け、再度概念図から作成しなおすことになりました。

アンケート調査といえど、ただ適当に項目を並べればよいというものではないのです。仮説を論理的に証明できるような内容であること、先行研究を参考にしつついかに新しさを出すか・・・

私が今まで作成してきたアンケート内容がいかに適当だったか恥ずかしくなってきました。

ワークライフバランスという観点がはたして医療の現場になじむのか、実験的な施策提案を目指しています。

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9月 25 2009

バリアフリー経路

以前四条河原町から烏丸の間の地下通路から地上につながるエレベーターがないと述べました。

先日阪急河原町駅で地上から駅のホームへバリアフリーで行くことのできる「バリアフリー経路」を発見しました。

地上からコンコースを経てホームに至る経路のうち、バリアフリーで行けるのは、

四条河原町の交差点の北東の角にあるコトクロスのエレベーター

出口3 コトクロス阪急河原町口

東改札口

エレベーター

ホーム

知らないとなかなか難しいと思います。
普通に歩ける人にとってはエスカレーターがあればいいと思いますが、やはりバリアフリーといえばエレベーターです。

河原町駅の改札からホームに至るエレベーターのドアには、京都市や京都府の援助を受けて設置されたという記載があります。一企業の施設ではありますが、公共性が高いということでしょう。

エレベーターやリフトがなくても駅員さんに頼めば昇降を手伝ってくれるでしょうが、できるだけ自分で何とかしたいという人がほとんどだと思います。

多少税金がかかってもできるだけ多くの施設をバリアフリー化するべきです。特に公共性が高いところから順に進めていただいて、今後建設する建物については基本的に最初からバリアフリー設計にしておくのが良いと思います。

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9月 22 2009

日本臨床外科学会総会 in 京都

11月19,20,21日と日本臨床外科学会総会が京都で開催されます。

「女性外科医を増やすために」というパネルディスカッションのセッションに演題を出したら採用されましたので参加してきます。

外科医云々の話ではなく、今年京大病院で行った女性医師対象の質問票を用いた調査報告と我々が開催したシンポジウムでの議論などをもとにサクッと話してこようと考えています。

日時 :2009年11月20日(金) 8:00~11:00
会場 :第19会場 (グランドプリンスホテル京都 ロイヤルルーム)

15人も演者がいるので、ディスカッションにならずにうだうだした感じに終始しそうで心配です。最近、この手の「女性医師」問題をテーマにした企画ものが増えていますが、どれくらいまじめにこの問題を扱おうとしているのか・・・

さらに8時からというのは朝が早くて参加しにくい時間帯でもあります。このテーマのセッションに参加したいと思う人の中には女性医師やその配偶者が多いのではないかと思いますが、特に子育て中だと朝は戦争のように忙しく、一番やめてほしい時間帯でしょう。

事実、私の調査結果でも、病院に求める女性医師支援として「時短」や「早朝・夕方のカンファランス中止」などを挙げる人が多く、この種のセッションを早朝に行うのは

センスがない

と思ってしまいました。

さらに、事前打合せが7:30からあるということですから、演者はもっとたいへんです。演者のほとんどが女性です。子どもがいれば子どもをどうするかいろいろ段取りをつけなければならないでしょう。

遠くから参加する場合は、朝いちで出てきても間に合いませんから前日から京都入りしておかなければなりません。子どもも京都に連れてきて学会の託児所に預けるか、平日なので普通どおりの生活をさせるために配偶者か祖母などに預けるか・・・

例えばこれが午後いちの発表なら東京あたりからなら当日の日帰りも可能で、子どもの預け先を心配をしなくてよいでしょう。

こういうセンスのなさが「女性外科医」が増えない大きな要因ではないかと思うのです。

そもそも「女性」外科医って増やさなければならないのでしょうか?

外科医はどんどん減っているので少なくともこれ以上減らないようにする必要があると思いますが、外科医が「女性」である必要は全くありません(男性に限ると言っているのではありません)。

外科医をやりたいという人が女性であれ男性であれ、やりがいをもって継続できるような体制作りが必要だと思います。

自分で演題を出していておかしいですが、「女性」外科医をあえて増やす必要はないのではないかと逆説的に考えてしまいました。

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9月 20 2009

医師が元気に働くための7カ条

日本医師会が、医師が元気に働くための7カ条なるものを定めてリーフレットを作成しています。

その1 睡眠時間を充分確保しよう
最低6時間の睡眠時間は質の高い医療の提供に欠かせません。
患者さんのために睡眠不足は許されません。

その2 週に1日は休日をとろう
リフレッシュすればまた元気に仕事ができます。
休日をとるのも医師の仕事の一部と考えましょう。

その3 頑張りすぎないようにしよう
慢性疲労は仕事の効率を下げ,モチベーションを失わせます。
医療事故や突然死にもつながり危険なのでやめましょう。

その4 「うつ」は他人事ではありません
「勤務医の12人に1人はうつ状態」。
うつ状態には休養で治る場合と,治療が必要な場合があります。

その5 体調が悪ければためらわず受診しよう
医師はとかく自分で診断して自分で治そうとするもの。
しかし,時に判断を誤る場合もあります。

その6 ストレスを健康的に発散しよう
飲んだり食べたりのストレス発散は不健康のもと。
運動(有酸素運動や筋トレ)は健康的なストレス発散に最も有効です。
週末は少し体を意識的に動かしてみましょう。

その7 自分,そして家族やパートナーを大切にしよう
自分のいのち,そしてかけがえのない家族を大切に。
家族はいつもあなたのことを見守ってくれています。

・・・・・・
リーフレットは、誰に配布されるのかな?

患者さんのために睡眠不足は許されませんと言われても・・当直明けで睡眠不足でも手術に入らなければならない時、どうすればよいのか・・・

週に1日は休日をとろう・・・本来2日あってしかるべきなのに・・・1日「は」ってことは1日すらない医者がいるってこと・・・

頑張らないとやっていけないし・・・

12人に1人はうつ状態・・・

体調が悪くてもなかなか医者にかかれないし・・・

当直の晩、夜中2時3時に食べるこってりラーメンのうまいことうまいこと・・・翌日胃がもたれるけど・・・めったにない休日に運動ってあまりやる気がしないし・・・

自分のいのちを大切にってそんなこと心配されなきゃならないのか・・・家族のためにもうちょっと休日を確保できるといいな・・・自分のために1日、家族のために1日、それで週2日の休日・・・

この7カ条を見ただけでちょっと萎えてしまいました。これは医師個人に向けられたものなのか、病院に向けてなのか、行政に向けてなのか、一般の方々に向けてなのか、よくわからないからです。

文体からは医者向けのようですが、この7カ条を医者が現在の医療体制のままで素直に守ったら(守れるものなら守りたい!)現場は大混乱し、外来患者さんも入院患者さんも、手術予定の患者さんもすごいことになります。

患者さんだって不健康な医者に診てもらいたくないと思います。この7カ条を守って仕事ができるような体制作りを目指さなければなりません。

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9月 19 2009

怪しい電話

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自宅や勤務先に名指しで電話がかかってくることがあります。

特に、「マンションを買いませんか」という電話が多いです。

税金対策になります~

先生はご自分がいくら税金を払っているかご存知ですか~

払う税金を減らしたいと思いませんか~

などとマシンガンのようにマンションの購入を勧められます。住むための物件ではなく、人に貸して家賃収入を得てローンを返済すれば自分の懐を痛めずにマンション経営ができて、なおかつ必要経費が収入から差し引かれるので支払う税金が減るといいます。

何度お断りしてもかかってきます。

先日ひどかったのは、自宅にかかってきた電話。

「おおごえ先生おられますか?」

「どちらさまですか?」

「かきもとですが。おおごえ先生の奥様ですか?」

私の名前は「大越(おおこし)」であり、一応女性なので奥様はおらず、かきもとさんという方も存じ上げないので

「うちはおおごえではありません」

と申し上げて電話を切りました(ウソはついていない)。私の姓を読み違え、女性であることも知らないので面識がないことは明らかです。また、自分の所属をはっきり言わないのも怪しすぎます。またマンションの話かな、と疑わざるをえませんでした。

そもそも、私の税金の額は他人さまに心配していただくほど高額ではありません。

また、私は小・中・高・大学・大学院と公立・国立の学校を出ており、皆様の税金のおかげで医者になってこうして税金を支払えるようになりました。

税金を支払うのは社会人としての義務であり、誇りでもあります。

税金の使い道については目を光らせますけどね。適切なお金の再配分をしてくれればそれでよいのです。

したがって私はマンション経営には興味がなく、電話をもらってもあっさりお断りさせていただくと思います。

でも人並みにお金は好きです。支払う税金を減らすという小さい話ではなく、自分も儲かってなおかつ人々がハッピー(で健康)になれるビジネスを考えようと思っています。

税金を「とられる」と思うのではなく、せめて「義務として当然」、できれば「自分や家族が安心して人生を送るために喜んで支払う」と思える社会にしていきたいですね。

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9月 18 2009

新型インフルエンザに関するシンポジウム

Published by under 感染対策

少し前の話ですが、9月5日に日本医師会主催で「新型インフルエンザ(H1N1)の教訓~感染拡大を防ぐ~」というシンポジウムが開催されたそうです。

なんてタイムリーな。

当日会場には400名を超える参加者が集まったのこと。けっこうみんな関心を持っているのでしょう。

それにしても新型インフルエンザに関するシンポジウムでこんなに人が集まって、感染の可能性がないとは言えず、なんとも皮肉というか・・・

テレビ会議でシンポジウムをして、テレビかインターネットで中継するのが感染予防という見地から言えば正しいと思います。しかし、なかなかそこまで厳密に原則を貫くのは難しいですし、窮屈だということでしょうか。

京都でも学年閉鎖、学級閉鎖が続出しています。もはやニュースにもなりませんが。

近大付属中高で約500人が集団感染したという話もあり、集団生活により感染のリスクが高まるのは当然のことです。

インフルエンザが蔓延するのは仕方がないとして、重症化、死亡例が出ないことを目指すのが医療者の責務です。

そういう医療者の活動をコーディネートし、国民を正しく誘導すること、さらに、防犯や安全保障・ライフライン・経済活動などへの影響を少なくするのが政府・行政の責務だと思います。

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9月 17 2009

鳩山内閣と前原誠司氏

Published by under 京都大学,会の活動

鳩山内閣が発足しました。民主党に政権交代し、内閣の顔ぶれも一新しました。

私は特に政治的に特定の政党に属するものでもなく、分野ごとに保守的だったり革新(?)的だったりします。

さて、実は5月30日に我々が開催した医師のワークライフバランスに関するシンポジウムに先立って、今回国土交通大臣になられた前原誠司氏に案内状を送っていました。

前原氏がその少し前に近所で街頭演説をしていたとき、勤務医問題について語っていたのでお誘いしてみようと思いついたのです。面識は全くなく、その時も急いでいたので通りすがりに少し話を聞いただけなのですが、実は同じ高校出身で、学部は違えど大学も一応同じ京都大学なのでまあいいかなあと。

事務所の方からの電話ではお越しいただけるということだったのですが、当日は結局都合がつかなかったようで、電報をいただきました。是非お越しいただきたいと思っていたのでとても残念に思っています。大臣になってしまったら余計忙しくなってしまって地元の小さなシンポジウムなどにはますます来られなくなるでしょうしね。

今回、厚生労働大臣には長妻昭氏が就任されました。年金問題に力を入れるという内閣のメッセージなのでしょう。ただ、厚生労働省の仕事は年金だけではありませんので年金以外も頑張っていただきたいです。新型インフルエンザも。

民主党であれ、自民党であれ、我々の理想とする医療を実現できるような政策を行ってくれる政府・政権であっていただきたいものです。

我々は京都から小さい声ではありますが、現場の声、スペシャリストとしての声などをいろいろと発信していきたいと考えています。

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9月 15 2009

輸血とインフルエンザ

Published by under 感染対策

新型インフルエンザが蔓延しています。

今のところ私は感染していないようですが、家族が風邪をひいたり、自分でものどがいがらっぽかったりするのでしばしば熱を測るなど気にかけています。

意外(?)なところに影響が出ています。
輸血用の血液が不足する可能性があるということです。

ひとつには、新型インフルエンザが流行すると外出をひかえる人が増えます。人込みを避けるのは感染のリスクを避ける良い方法なのですが、一方で献血しようという人も減ります。
5月に国内で初めて新型インフルエンザが確認された兵庫県の赤十字血液センターは、献血の量が予定の6割程度しか確保できなかったということです。

また、感染者の血液から作られた血液製剤が使用された場合、感染の危険性が否定できません。したがってせっかく献血してくれた人の感染が後から判明した場合、その血液を使うことができなくなります。実際、献血後に新型インフルエンザの感染が判明した献血から作られた血液製剤を日本赤十字社が回収していたことが14日、判明しています。

新型インフルエンザは様々な方面に影響を及ぼしつつあります。かくいう私も、なかなか人を集めるイベントなどを企画しにくいのが悩みの種です。実際、5月のシンポジウムの際もぎりぎりまでやきもきしましたので。

ただでさえ景気が悪くて人々の気分が盛り上がらない時に、さらに社会活動を縮小させるようなインフルエンザ。実にうっとうしいですが、粛々と自分のするべきことをこなしていくしかありません。

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9月 14 2009

保育に欠ける

保育所に子どもを入れるためには「保育に欠ける」状況がなければなりません。

保育に欠けるって何でしょう?

①居宅外労働

②居宅内労働

③母親の出産(出産予定2か月前から出産後2か月)

④保護者の疾病など

⑤病院の介護など

⑥災害の復旧

⑦その他市長が①~⑥に類すると認める状態

児童の保護者いずれもが上記①から⑦のいずれかの事情に該当し、児童を保育できない場合だそうです。

今、「子ども手当」が話題になっています。中学卒業までの子どもに月額2万6000円を支給するというものです。結構まとまった額になりますね。

それでも、お金はばらまくのではなく、まとめて使ってこそ役に立つこともあると私は思っています。

そもそも、「保育に欠けない」子どもってどうして預けられないんでしょうか?どうして社会の仕組みが、母親が24時間365時間子どもをみることを前提としているのでしょうか?

もう少し気軽に子どもを預けられるような施設が増えても良いのではないかと思います。認可保育園のような厳しい条件を緩和して、子ども向けのデイサービスみたいな施設があれば良いと思います。

廃校になった小学校の建物や、シャッター通りになってしまった商店街の空き店舗など既存の建物を利用するようなお金のかからない保育・託児施設を検討してみてはいかがでしょうか。

育児は長丁場です。
「保育に欠ける」なんておどろおどろしい大げさな条件を満たさなくても子どもを預かってもらえるようになると、子育てももう少し楽しくて気楽にできるようになるのではないかと思います。

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9月 10 2009

結核の予防とがんを考えるつどいに行ってきました

Published by under 乳癌検診

本日「結核の予防とがんを考えるつどい」で乳癌検診に関する講演をしてきました。
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乳癌の予防について話を聞きたいと思ってきてくれた方々は少々がっかりしたかもしれません。

なぜなら、乳癌にならないためにできることは、節酒・禁煙・運動・脂肪をなるべく取らないようにして肥満にならないようにする、など「普通に」「健康的な」生活を送ることくらいしかないという結論だったので。どうもすみません。

ただし、我々が言う「予防」には一次予防、二次予防、三次予防があります。

特に、一次予防は「乳癌にならないようにする」ことですが、二次予防は「乳癌を早期に発見する」ことです。

乳癌にならないようにするのが難しいなら次の手立てはいかに早く見つけるか、ということです。早期に見つかれば10年生存率も9割以上ですし、小さいうちに見つかれば乳房を温存できる確率が高くなります。

そのためには定期的にマンモグラフィを受けましょう(2年に1回、40歳以上)ということが現時点では医学的に正しいのです。

そしてまた、私が主張するのはどのようなライフスタイルを取っていても、平等に乳癌検診を受ける機会が与えられるべきであるということです。

市民検診、特に集団検診はなかなか自分の都合のよい日程で受診することができず、時間的に融通のきく立場の人しか受けられません。

一方職場の検診でも、乳癌検診が検診の項目に入っているときといない時があります。また、同じ職場で勤務していても、正職員・パート・派遣などの立場の違いにより、福利厚生に差があることもあります。乳癌検診が受けられる人と受けられない人がいるのです(もちろん実費を自分で払えばよいのですが)。

こういう健康や命にかかわるところで格差があるのはよくないと思います。まじめに頑張っている人には公平に機会が与えられるべきでしょう。

久々に人前で話をして少し疲れました。それでもより多くの人がマンモグラフィを受けてくれて、乳癌が少しでも早い段階で見つかるようになってほしいと思います。

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