3月 07 2010

女子医学生・研修医をサポートする会

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昨日、京都府医師会勤務医部会総会がありました。後半は女子医学生・研修医をサポートする会ということで私はそのパネリストとして参加しておりました。

まず名古屋第一赤十字病院女性泌尿器科部長の加藤久美子先生がご講演をされました。女性の腹圧性尿失禁の第一人者で中学生の男の子の子育て中のお母さんでもあります。たいへん歯切れのよい興味深いご講演でした。 後の質問やディスカッションでは、女性向きのサブスペシャリティをめざすことはよいが、研修の初めから狭い領域を目指すのではなく、泌尿器科なら泌尿器科全般を見ることができるようになった上でさらにサブスペシャリティを極めるべきではないかという話になりました。

次に京都府医師会の桑原仁美理事より女声医師の勤務環境に関するアンケートの集計結果の報告がありました。桑原先生には以前私が主催したシンポジウムでもご講演いただきました。

次に、京都大学医学部の学生さんが医学部生としての気持ちを率直に語りました。なかなかしっかりと発言していました。
後のディスカッションで、最近の女子医学生は昔と違って簡単に仕事をやめたり、夫探しに医学部に入っている人もいたりと自覚に欠ける人もいるのが問題であるという指摘もありましたが、彼女に次いでは全くそのようなことはないと確信しました。少なくとも私の同級生にそんな無自覚な女子医学生はいませんでした…また、子育てなどで仕事を縮小はしていてもやめている人はいません。

その次が私の番でした。自分の仕事史や現在問題に思っていることなどを話してほしいという要望だったので、自分が消化器外科医としてどのような働き方をしていくべきか悩んでいるということと、これまでやってきた調査報告について軽く紹介しました。

最後に洛和会音羽病院の近藤摂子皮膚科部長よりプレゼンがありました。勤務を続けておられる女性医師の紹介などをされました。

懇親会ではいろいろな先生から声をかけていただきました。
小児科の女性の先生(おそらく50代と思われます)は、子どもの話をちゃんと日常的に親が聞いてやらないと(これは祖父母では代替できないそうです)思春期になってしっぺ返しにあうということもあると話しておられました。仕事は数年縮小しても必ず取り返せるとも。

男性の先生方は頑張れば大丈夫というご意見が多かったです。

また、私のことを強気な部分とものすごく小心な部分があるのが興味深いとおっしゃっておられた先生もいました。

理事の先生からは、数年腰をすえて調査研究をやって英文誌に投稿するのがよいのではと助言をいただきました。

私はこの調査研究は一学問領域としてとらえていますので、先生のおっしゃるように淡々と科学的(社会学的・経済的)に調査研究を進めていくことを考えています。

本日の話では、女性医師問題は勤務医全体の問題であるというお話でしたが、実は医療全体、社会全体の問題であると思っております。医師の側の体制づくりもさることながら、医療サービスを受ける側の問題も考えていく必要があると考えており、今後は患者や患者予備軍である国民全体の医療に対する期待感や健康観・疾病観・死生観などにつき調査したり場合によっては介入したりすることも検討してもよいと思っています。

ところで、私自身が旧来の外科医としての勤務の在り方にこだわりがあることにふと気付きました。昔自分がフルタイムで外科医として働いていた時どおりの仕事の仕方ができないことに焦りを感じているということです。

いろいろな先生方と交流もできましたし、私にとってはとても有意義な会でした。ただ、女子医学生・研修医をサポートする会なのですがその対象である女子医学生や研修医の参加が少なかったように見えたのが残念です。

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3月 01 2010

外科学会 女性外科医に関するシンポジウム

4月8~10日に、名古屋で第110回日本外科学会総会が開催されます。
10日に、「女性外科医の勤務継続とキャリアアップのために何が必要か?」というシンポジウムが開催されます。

演題を出したところ、一般口演ではなくシンポジウムのほうに採択されたので、ちょっと頑張らなければなりません。

最初に
消費者・食品安全・男女共同参画・少子化対策担当大臣 (長い!!!)
福島みずほ氏がビデオレターを寄せてくれるそうです。

最後に
厚生労働省医政局医事課の人が女性医師支援について語ってくれるそうです。

その他、筑波大心臓血管外科、 東京女子医大心臓血管外科の女性医師と育児休暇を取得した男性医師による演題があります。

実は、シンポジウムでしゃべろうと思っていた調査研究は、事前の倫理委員会の審査が思いのほか長くなり、まだ実施できていません。現在審査自体は終了し、医学研究科長と病院長の決裁待ちなのですが、これが結構時間がかかるという噂です。

間に合わないんじゃないでしょうか!!!(もう3月ですし)

ぎりぎりまで頑張ってみようと思います。

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2月 28 2010

京都府医師会 勤務医部会総会

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3月6日(土)に京都府医師会勤務医部会総会があります。医師会って開業医の集まりかと思いきや、実は勤務医部会というものもあるのです。

この総会の後、 平成21年度女子医学生・研修医をサポートする会が開催されます。

私はその会にパネリストとして呼ばれているのですが、仕事史・子育て史を語ってほしいというご要望です。私の経験などまったく参考にならないと思うので、どうしたものか悩み中です。

今回の会合から、会場に保育ルームが開設されることになりました。人の顔の区別がつかない時期か、ある程度大きくなって知らない人ともある程度の関係を築ける年齢ならよいのですが、子どもは知らない人、知らない場所にかなりストレスを受けるようです。特に人見知りの時期は大絶叫です。

最近学会などでも託児室が開設されるようになってきましたが、そもそも会場に連れていくこと自体の負担や、慣れない環境にひとり置いてくること、食事を持参しなければならないことを考えるとそれはそれでたいへんです。

それでも育児中の女性医師が子どもの預け先がないばかりに種々の会合や研究会、学会に参加できないということがなくなっていくのはよいことなのでしょう。子どももたくましく育つかもしれません。

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2月 20 2010

かもがわ漢方研究会

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本日は第3回かもがわ漢方研究会でした。
愛知医科大学 乳腺・内分泌外科の萬谷京子先生に講演をしていただきました。日本における漢方の歴史や実際に患者さんに処方して好評な処方についてご紹介いただきました。

大建中湯・・開腹術後の腸管麻痺の改善
術後癒着性腸閉塞の改善
機能性の便秘症

半夏瀉心湯・・CPT-11による遅発性下痢

牛車腎気丸・・パクリタキセルによる末梢神経障害

柴苓湯・・肥厚性瘢痕、ケロイド

葛根湯・・腹圧性尿失禁

休憩時間には大建中湯と小青竜湯を試飲しました。大建中湯は今まで患者さんに山のように処方してきましたが、自分では飲む機会がありませんでした。山椒の刺激が結構強く、ぴりりと舌に残りました。煎じ薬なのでエキス剤とは味が違うと思いますが・・・

ディスカッションも盛り上がってとても面白かったです。

理由として
・漢方に懐疑的(否定的)な意見の参加者がいたこと
・社会学の研究者が参加していたこと
・演者の萬谷京子先生のパッションを感じられたこと

などがあると思います。
薬理学的・生理学的に説明できない成分をどう考えるか。
漢方がよいといわれるのならなぜ臨床現場で一般化していないのか。

たとえば、葛根湯に含まれる「エフェドリン」が○○に作用して~という一見科学的な説明も、じゃあどうして最初からエフェドリンを投与しないのですかと聞かれると答えにくいのです。生薬という成分にかなりの幅があるものを投与する時に、薬理効果が証明されている物質以外の成分はどういう役割をはたしているのか(必要な成分なのか、それとも不要なのか?)はまだまだわかりません。

また、患者さんが漢方を服用して、体がどう変わったかということは患者さん本人が一番よくわかっているはずであるという社会学者の意見も貴重です。我々はデータや検査機械に頼りすぎであるという危惧をこころの隅に置いておくべきです。

実際、聴診器の発明が劇的に医療を変えたと言われています。患者医師間に聴診器という検査器具が介在するようになったからです。それまでは基本的に患者さんの訴えと医師が直接五感で感じうることしか所見としてとらえられなかったわけで、聴診器がエコーになり、CTになり、、、、と患者の訴え以上のことが医療の対象に拡大していった大きな転機だったといえます。

さて、今日のディスカッションは海外にアピールするためにははやり西洋医学的な評価の仕方で(数値化など)、漢方の効果を示していかざるを得ないということ、一方で患者さんの訴えを重視し、それをなんとかスケールに落とし込む努力をすべきであるということでまとめられるのではないかと思います。

社会学者の方からは漢方に関しては無理にエビデンスを求めなくともよいのではないかという意見をあとでうかがいました。経験的に効果があるとわかっているという知識の集積に漢方的理論裏付けに医者患者間の信頼関係、社会的な許容度などがかぶさっていると。

QOLの数値化などというのはアメリカ的でなじまないのではないかというお考えのようでした。

この研究会は単に医学的知識を身につけることだけでなく、今後の漢方の展開について議論する場でもあります。演者の情熱と、医療に中立な社会学者と、漢方に否定的な参加者で議論が成立し、盛り上がり、私としてはとても面白く感じました。漢方バンザイという人ばかりでは議論になりませんし、新たな展開に至りません。

我々は日本の医者なので、西洋医学を中心に学びます。漢方もそうですが、いわゆる代替医療というものに対しては、西洋医学に整合性のあるものについては認めうるのですが、整合性を認められないと受け入れがたいものです。

全ての医者が漢方を体系的に学ぶということは現実的ではなく、日々の臨床に際して必要な処方をそろりとやってみる、というのが実際のところかもしれません。

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2月 18 2010

ペネロペ考

去年NHK教育で、ペネロペというアニメ番組をやっていました(平日朝7時40~45分)。

3歳のコアラの女の子のお話なのですが、私は最初女の子だとはわかりませんでした。よくよく考えるとセリフでは「わたし」と言っており、声優も女の子が担当しているので普通に考えると女の子なのですが・・・

ペネロペは体が水色なのです。

どうも、赤系が女、青系が男という固定概念があるようです。日本ではトイレの色分けもそうなっていますね。
海外旅行に行くとトイレの男女のマークが赤青に色分けされていないので慣れるまで面食らいます。つまり、日本では青は男、赤は女と何となくイメージづけられているわけです。

ペネロペの原作者はフランス人なので女の子は赤、という固定概念がないのでしょうか。

私は小学生の頃、どうして男の子はランドセルの色が黒で、女の子は赤なのだろうと考えていました。また、壁に貼られたクラスメートの氏名一覧をみると、やはり男子が黒で女子が赤で書かれており、順番も男子が先でした。今はどうなっているのでしょうか。

そういえば、紅白歌合戦では男性が白で女性が赤ですね。どこまでも女性を赤色にしたいようです。

実は私はこのペネロペがお気に入りでDVDまで買ってしまったのですが、内容もさることながらこの自由な色彩感覚に惹かれているのかもしれません。

水色の3歳のコアラの女の子、優等生でもなく、いたずらを考えたり失敗したりなかなかキュートです。

(ちなみに同じ時間帯で今放送されているマノンというアニメはまったく面白くありません。)

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2月 17 2010

女性医師の増加

最近の日経メディカルオンラインに男性の4割超が「女性増は医療崩壊の一因」という記事があります。

女性医師の増加が、いわゆる「医療崩壊」の一因になっていると思いますか?という質問に対して男性医師の4割超がYesと回答しているということを意味しているようなのですが、、

男性の4割超が「女性増は医療崩壊の一因」

こんな表現許されますか?

この設問自体ナンセンスだと思います。女性が増えたために医療が崩壊したと4割以上の男性が考えている?
誘導的であるに加えて、こんな結果を得たところで何かプラスになるのでしょうか。職場に女性が増えると困る、そういう世の男性が多いということを明らかにしたところでどうにもならないし、こんな時代錯誤的な(男女共同参画の流れに逆行するような)男性が医師には多いという調査でしかありません。

女性医師が勤務継続できないような世の中について論じることについては価値があると思いますが、

女性が増えたら医療が崩壊した→女性の医療界への進出はよろしくない

とネガティブにもとれるような質問設定、およびこの見出しの表現は不適切だと考えます。

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2月 15 2010

看護のプロ

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医師に関して医師法があるように、看護師に対しても保健師助産師看護師法という法律があります。

第5条 この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。

つまり、看護師の業務は
①傷病者および産褥婦に対する療養上の世話
②診療の補助
ということになります。

放射線技師、検査技師などは診療の一部である検査を専門的に担っていますが、療養上の世話をするわけではありません。

ナース・プラクティショナー(Nurse Practitioner)とは、日本では医師にしか認められていないレベルの医療行為が行える米国のコメディカル資格のことです。問診や検査の依頼、処方等を行うことが認められています。

医師不足が問題化する中、日本でもナース・プラクティショナーを導入しようとする声が高まってきました。上に挙げた看護師の業務のうち②に特化したナース、ということになるのでしょうか。

看護師さんたちは、①と②のどちらに重きを置いて看護師という職を目指したのでしょうか。人によって違うのでしょうか。

②に重きを置くなら前述したように放射線・検査技師もその専門家です。あえて看護師を目指したということは①の療養上の世話ということに看護師のアイデンティティを求めたのだろうと推察します。

一方で、「誰にでもできそうな行為における専門性」に対する評価は不当に低くなりがちです。家事や育児もそうですが、看護もそうです(昔から女性がその多くを担ってきた仕事です)。突き詰めれば奥の深い業務だと思うのですが。

日本でナース・プラクティショナーを導入するとすれば、注意しなければならないのは医師の補助的役割として「便利屋のように使われるだけ」にならないような存在意義を付与できるかということです。

現状の看護師は看護のプロであり、その領域は医師の業務範囲ではないので①の療養上の世話については医師よりも詳しく、医師が持たない技術を発揮できます。
しかし診療補助により特化したナース・プラクティショナーの場合は①の療養上の世話という業務を減らして診療業務に当たることになります。「医師の補助」という色合いが強くなってしまうのではないかと危惧します。

実は、私は女性医師がナース・プラクティショナー化するのではないかということも危惧しています。医師免許を持っているのですから、検査のオーダーや薬の処方、カルテの記載、診断書記載、書類の作成、もちろん診断や処置なども可能です。しかし、あくまでも他の医師たちが決めた治療方針に従う補助的な役割になってしまうのではないかと思っています。

仕事はある程度自律性がないと(特に専門職は)やりがいを見出しにくいのではないでしょうか。看護のプロである看護師が、今後何を目指していこうとしているのか注目したいと思います。

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2月 14 2010

麦門冬湯

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昨日、近所の薬局に麦門冬湯(ばくもんどうとう)を買いに行きました。咳こんで止まらない乾いた咳がなかなか治らないのです。咽頭痛は銀翹散で治ったのですが咳がとまりません。

麦門冬湯は比較的味も穏やかで飲みやすいです。妊婦さんにも比較的安心して処方できるようです(もちろん、長期投与や妊娠初期は避けたほうがいいでしょうが)。おなかの大きい時に咳をするのはけっこうつらいですから。

銀翹散はありませんか?と聞くと、液体しかありませんということでした。ほかにも何種類か咽頭痛に効くという漢方を出してきてくれましたが石膏が入っているものばかりでした。私には石膏の入っている処方はなんだか体が冷えるような感じがして最近はちょっと避けています。寒がりなもので。

ちょっと悩みましたがとりあえず液体の銀翹散を常備薬として買っておきました。そもそも風邪でしんどい時にわざわざ医者に行ったり薬局に行ったりするような用事を作りたくないのです。
銀翹散は病院用のものはないので、いわゆるOTC薬剤として薬局で買うしかありません。

早く治すために今晩も麦門冬湯を飲んで早く寝ます。

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2月 13 2010

京大病院爆発物(?)騒ぎ

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昨日、京大病院で爆発物騒ぎがありました。

外来診療 棟1階の男子トイレに「ダイナマイト5本 3時までに解除して」などと書かれた紙が張られたバッグがあり、大騒ぎになりました。

府警機動隊の爆発物処理班が調べたところ、中身は女性用下着や浴衣など衣類計16点が入っていました。府警は悪質ないたずらとみて威力業務妨害容疑で調べていると報道されています。

この騒ぎで、外来棟の患者やスタッフら約500人が一時避難し、東大路も通行止めになりました。不審物があったトイレ近くの通路を閉鎖することとなりましたが、この通路は外来と病棟をつなぐと通路であるため外来と病棟の行き来が一時まったくできなくなりました。

爆発物処理班が作業を始めた午後2時半ごろから約1時間、すべての外来診療を停止して、患者や職員、医療スタッフらは病院東側の東大路通に避難することになりました。外来棟にいたドクターも病院の外に出て遠回りして病棟や検査室に戻ってくるなどたいへんな目にあいました。職員食堂や院内のコンビニに行けないために、昼食はカップめんというドクターもいました。

それでもドクターはまだいいほうで、一度外来に来て検査に回る予定だった患者さんが検査室のほうに来られないとか、病棟に入院中の患者さんで他科の外来を受診予定だった人が外来棟に行けないために受診できないとか、入院中の患者さんの家族でドクターと面談予定だった人が駐車場に入れなくなったとか、本当に大迷惑でした。

悪質な「いたずら」で済む話ではありません。
病院としても経営上の損失が出ていると思いますが、患者さんの損害は計りしれません。
まったくけしからん話です。れっきとした犯罪であるにもかかわらず、「いたずら」などという軽い言葉で言い換えてしまうと軽微な犯罪のように聞こえますが、れっきとした重大な犯罪だと思います。

病院の安全管理も「テロ」までは想定していません。封鎖された通路も、病棟への薬剤搬送ルートになっているそうですが、万が一のために重要なルートは2とおり用意しておかなければならないのかもしれません。それにしても、病院というのは建て増し建て増しで作られていますのでスマートなルート作成はなかなか難しそうです。

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2月 07 2010

アクセスとコストとクオリティ

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日本では、医療へのアクセスはほとんどフリーに近い状態です。受診したいと思えばたいていのところでその日のうちに受診可能です。待ち時間が長いということはあっても、基本的に医者に診てもらおうと思えばその日のうちに診てもらえます。診療時間外でも時間内と同じように診てもらって当然と思っている方々も一部におり、いつでもどこでも医療にアクセス可能であるべきというのが社会の暗黙の了解事項なのでしょう。

さて、一方でコストはかけたくない、医療費が増えるのはよくないと思っている人も多いようです。診療報酬を増やすこともなく、医師や看護師の配置を増やすとか当直料、時間外手当をきちんと支払うとかいうこともずっと怠ってきました。医師の長時間連続勤務を当然のように放置してきました。

アクセスが自由で、医療費が出来高制であれば医療費がどんどん増えるのは当然なのですがその自明の理をなかなか認めていただけないようです。

さらに世間は医療にクオリティを求めます。医師に診てもらってさえいれば、病院に通院してさえいれば、すべての疾患についてチェックしてもらえて、すくなくとも病気で死ぬことはないと大いなる勘違いをしているのではないかと思うくらいです。人は必ず死にます。医療はそれを少し先延ばしする「可能性がある」というだけです。過剰な期待はよくありません。

医療費を減らすには、国民が医療へのアクセスが不便になることか医療のクオリティが下がることを受容しなければなりません。コストは減らしたいが、利便性と質は維持したいというのはどだい無理な話です。日本の医療も崩壊しつつありますが、医療文化もおかしくなってしまっています。日本人の健康観、疾病観、死生観が変な権利意識によって崩壊してしまったのではないかと思います。医療文化の立て直しが医療の立て直しに先んじて必要ではないかと考えています。

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